品評会の歴史
全日本総合錦鯉品評会
1960年代に入ると全国各地で生産者や流通業者、愛好家たちが主催する品評会が数多く開催されるようになりましたが、大規模だった新潟県の「新潟県錦鯉品評会」や西日本愛鱗会が主催する品評会でさえも全国を代表するまでには至りませんでした。
その頃、東京で結成されていた「東京鯉の会」(鶴田確郎会長)主催の品評会が、品川の高輪プリンスホテルで開催され、会場では第7回新潟県錦鯉品評会(1967年)で大臣賞を受賞した宮石養鯉場作出の紅白(63㎝)が、所有者の桜井晃氏(神奈川)によって特別展示されました。その際に、新潟から駆けつけた宮日出雄(都屋商店)、伊佐与喜雄(丸与養鯉園)、渡辺一(甚兵衛)の各氏らに、高槻満男氏(東京色鯉)が「全国的規模の品評会と組織」の重要性を説いたことで、宮日出雄氏を中心に新潟や全国の錦鯉業者が団結。1968年12月に東京のホテルニューオータニ・ガーデンホールを会場に第1回全日本総合品評会が開催されることになりました。その後、組織発足への気運が高まったことで、1970年1月の第2回全日本総合錦鯉品評会の開催期間中に「全日本錦鯉振興会」が正式に設立されました。
錦鯉全国若鯉品評会
1983年3月、全日本錦鯉業者組合主催、全日本愛鱗会協賛により中央公園ファミリープール(広島)を会場に、「錦鯉全国幼魚品評会」の名称で第1回大会が開催されました。第3回大会より「錦鯉全国若鯉品評会」へ名称を改め、2023年の第39回大会から姫路城大手前公園を会場として開催されていくことが決定されました。
また、それまで振興会の各地区が持ち寄りで開催してきたものを、振興会本部が担当することになりました。本品評会は12部(12cmまで)から63部(63cmまで)の鯉を出品することができます。
国際錦鯉幼魚品評会
飼育技術の向上や品種改良に伴い大型化が進んだ錦鯉だが、近年の住環境による水槽飼育の広まりや新たな愛好家層の拡大などを目的に、36cmまでの小さいサイズの鯉に特化した品評会として、振興会新潟地区主催で開催されるようになりました。
2013年に第1回大会が開催され、国際品評会の名にふさわしく年々参加国は増え、2023年の第10回大会では46の国と地域が参加するなど国際色豊かな品評会です。