錦鯉の飼育方法

室内での飼育

カラフルな観賞魚を泳がせた水槽は、おしゃれなインテリアとしてすっかり市民権を得ました。 デザインの良い水槽や各種飼育器具が発売され、観賞魚の飼育はずっとやさしく楽しくなっています。 観賞魚の王様として長い歴史を持つ錦鯉も、レイアウト水槽の新しいスターとして注目を集めています。

準備するもの

  • 水槽
  • ガラス蓋
  • フィルター(濾過装置)
  • 照明器具
  • エアーポンプ
  • エアーストーン
  • 水温計
  • 砂利
  • ヒーター
  • サーモスタット
  • 塩素中和剤
  • タモ
  • 飼料

水槽のセット

  1. 設置場所を決める。60㎝水槽に水を張ると大人の男性一人分ほどの重さになります。
  2. フィルター、サーモスタット、ヒーター等をセットする。錦鯉は一年中常温で飼育で きますが、冬季はヒーター、サーモスタットを使って保温したほうが良いでしょう。砂利は米を研ぐ要領で良く洗ってから使用します。
  3. 水を入れる。水道水は塩素を中和してから使う。水を入れたらフィルターを作動させ、2~3日水を回しておいてから錦鯉を入れるのが安全です。
  4. 鯉を入れる。袋を開けずに水槽に浸して水温を同じにしてから、 慎重に錦鯉だけを水槽に移しましょう。
  5. 水槽をセットした当初は、餌は控え目に与えます。

日常の管理

  1. 餌は1日に1~2回、数分で食べ尽くす量を与える。
  2. 水替えを行う場合は、3分の1程度を限度に水を取り替える。
  3. 濾過材は、水の汚れ具合を見て、別の容器に取り出し水槽の水か塩素を中和した水で洗う。 洗剤などは使わないこと。
  4. 水位が下がった時は新しい水を補給する。

出展:全日本錦鯉振興会(企画)「錦鯉への招待」より

ベランダでの飼育

ベランダに置ける簡易池や中大型水槽で錦鯉飼育の楽しみを十分に味わうことが出来ます。 錦鯉用に製品開発も盛んで、簡易な飼育が楽しめるようになりました。 アパートやマンションでの錦鯉飼育は年々盛んになっています。

準備するもの

  • 水槽(FRP製など)
  • 濾過装置(ガラス水槽よりも水量が増えるので、 水量に合った濾過能力を備えたものを用意する)
  • エアーポンプ
  • エアーストーン
  • 水温計
  • タモ
  • 塩素中和剤
  • 飼料
  • 日除け

水槽のセット

  1. 設置場所を選ぶ。排水の便利な場所に、水平に設置する。
  2. 水を入れる。水道水は塩素中和剤を規定量入れて中和する。
  3. 器具の作動。濾過装置を作動させて水の環境を確認する。
  4. 錦鯉を入れる。設置後1週間ほど水を回しておいてから錦鯉を入れる。 錦鯉は袋ごと水槽に浮かべて水温を合わせてから慎重にいれる。

日常の管理

  1. 餌は1日に2~3回、数分で食べ尽くす量を与える。
  2. 直射日光が入り水温が上がりすぎる場合は日除けを掛ける。
  3. 濾過装置の点検を時々行う。目詰まりを起こしている場合は濾材を別の容器に取り出し、 水槽の水で洗う。その際、洗剤などはつかわないこと。
  4. 蒸発などで水位が下がった場合は、新しい水を補給する。
  5. 水替えは定期的に少量を替えるほうが良いが、ひどく汚れた場合は3分の1程度を限度として入れ替える。

出展:全日本錦鯉振興会(企画)「錦鯉への招待」より

戸外での飼育

戸外の池での飼育は、錦鯉の雄大な姿や、優雅な群泳を満喫する最高の舞台です。 錦鯉は、川の水を取り入れた池で飼うものと誤解している人もいるようですが、 錦鯉の飼育に最も適しているのは循環濾過装置を設置した池です。 今日では各種濾過装置の発達で、昔ながらの和風池から近代的な飼育専用池まで、 あらゆる池で容易に錦鯉飼育が楽しめるようになりました。 また、ビルの屋上に造られた池や、防水シートを張った簡易池の利用など、どのような環境でも錦鯉を飼うことができます。

準備するもの

  • 飼育池
  • 濾過装置(濾過槽、クリーナーなど)
  • タモ
  • 飼料

水槽のセット

  1. 池にゴミ、枯れ葉、雨樋などの雨水が入らないようにする。
  2. 池底に沈んだ汚物は、ポンプなどで排水する。 あらかじめ池を底水排水ができるように設計してあると便利。 濾過槽を備えた循環濾過装置が設置してある池では掃除の回数が少なくなる。
  3. 餌は与えすぎないようにする。水温の低い時(8℃以下)は給餌を控える。
  4. 水の汚れ具合を見ながら、2~3カ月に1回、濾過材を池の水で洗う。

日常の管理

  1. 池にゴミ、枯れ葉、雨樋などの雨水が入らないようにする。
  2. 池底に沈んだ汚物は、ポンプなどで排水する。 あらかじめ池を底水排水ができるように設計してあると便利。 濾過槽を備えた循環濾過装置が設置してある池では掃除の回数が少なくなる。
  3. 餌は与えすぎないようにする。水温の低い時(8℃以下)は給餌を控える。
  4. 水の汚れ具合を見ながら、2~3カ月に1回、濾過材を池の水で洗う。

錦鯉の上手な飼育と計画

錦鯉の飼育は、基本的に「水槽または池」と「濾過装置」があれば十分です。場所や条件によって、これらの組み合わせはどのようにでもできますから、近くの販売店、専門店に相談することが第一です。飼育に当たっては、餌を与えすぎない 尾数を入れすぎない 水を替えすぎない 濾過装置を洗いすぎない、ように注意しましょう。 販売店では希望どうりの飼育ができるよう、水槽や池、濾過装置その他の装置を整えてくれます。 最初から販売店に相談することは、錦鯉の飼育と観賞をより容易に、より楽しく、また長続きさせる最良の方法です。

出展:全日本錦鯉振興会(企画)「錦鯉への招待」より