病気の種類と治療方法
[錦鯉魚病の手引き]
[前項]
[次項]
抗酸菌症
- 発生状況
- 昭和56年の秋から翌春にかけて、越冬中の当歳魚で始めて確認された。 発病魚は全て当歳魚で、発病時期は冬期に限られている。
- 原因と症状
- 結核菌と同類の抗酸菌が魚のうき袋・腎臓・脾臓などの内臓に感染することによっておこる魚病。
- 病魚は痩せて、一見”背コケ”症と認められる。重症魚ではうき袋が白濁肥厚し潰瘍化するものである。
- 感染した魚は必ずしも死に到るものではないが、慢性的になり、放置すれば衰弱する。
- 診断
- 越冬時期に当歳魚に”背コケ”症が見られたら、開腹しうき袋を診断するが、早急に試験場に検査を以来するように。
- 正確な検査には最低4週間が必要。
- 対策
- 新種の魚病であり、知見が少なく断定的なことは言えないが、病魚と健康魚を同一水で混用すると、すみやかに同じ”背コケ”症となるので伝染力は強いものと考える。
- ヒトの結核同様に治癒困難な魚病と考えられ、特効薬は今のところない。 しかしながら、急死することはないので飼育環境面の管理により回復も期待できる。
- 菌の由来についても、現在調査中である。
[錦鯉魚病の手引き]
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